皆さんは「奨学金」にどのようなイメージをお持ちでしょうか?大学進学や将来のキャリアを後押ししてくれるありがたい存在である一方、「返さなくてはならない借金」というネガティブなイメージを持つ人が多いのも実情です。あまり知られていないかもしれませんが、日本国内のほぼ全て、約1万6千の奨学金の中には返済不要な給付奨学金も数多く含まれています。返済不要=「そのまま受け取れる奨学金」ということになります。
私たちガクシーでは、返済の必要がない”もらえる奨学金”=「給付奨学金」の存在をもっと多くの学生やその保護者の皆さんに知ってもらう目的で、2023年の総まとめとして「給付奨学金ランキング2023」を発表しました。
2023年にガクシーサイトに掲載された給付奨学金の中から、1人あたりの支給金額と支給人数、受け取れる対象の制限がなるべく少ないものの中で、人気の奨学金を編集部が独自にピックアップ。ランキング形式でご紹介していきます!
※今回は、多様な給付奨学金の認知向上・利用促進を目的にしているため、JASSOの「給付奨学金(返済不要)」以外の給付奨学金をランキングの対象としています。
(各奨学金の詳細や2024年の実施については各運営団体ホームページからご確認ください)
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奨学金は大まかに2つのタイプに分けられます。今回ランキングでご紹介する「給付奨学金」は返済する必要がなく、原則『そのまま受け取れる奨学金』です。もう一つが、一般的に知られる「貸与奨学金」で、こちらは将来返済する必要があります。
給付奨学金にはさまざまな種類があり、給付する団体によって採用基準も異なります。例えば公的な機関である日本学生支援機構(通称:JASSO)では、学力・家計・資産を採用の基準として挙げています。
奨学金の種類についてより詳しく知りたい方は【オススメ奨学金リストあり】「貸与型奨学金」と「給付型奨学金」の違いを徹底解説!をご覧ください。
それでは早速、“もらえる奨学金”「給付奨学金ランキング2023」の10位から7位を発表します。
【10位】日本学術振興会 - 海外特別研究員_2024年度
日本学術振興会の海外特別研究員プログラムは、日本の大学等に所属する優秀な研究者に対して、海外の研究機関での研究活動を支援します。このプログラムでは、研究者の国際的なネットワーク構築と研究能力の向上を目指します。
対象:研究者、又は志望する者(指定機関あり)
支給人数:約130名
支給期間:派遣開始日から2年間
支給金額:1,520万円(往復航空賃、滞在費、研究活動費 ※派遣都市・国によって異なる。年額約450万円~750万円)
URL:www.jsps.go.jp/index.html
【9位】日米教育委員会 - フルブライト奨学金 大学院留学プログラム_2024年度
フルブライト奨学金 大学院留学プログラムは、将来日本の大学や大学の研究機関で教職または研究職を志望する日本の大学院生、現在博士号を持たない大学教員および研究者、社会人経験者に向けて米国大学院への留学を支援する奨学金です。一定以上の英語能力や対象となる専攻分野が定められています。
対象:海外大学院進学
支給人数:20名程度
支給期間:1年目:原則として12ヶ月、2年目:更新可能(上限25,000ドル)
支給金額:1年目:授業料は40,000ドルを上限(生活費・家賃手当て等別途)
2年目:授業料(生活費等含め上限25,000ドルまで)
URL:www.fulbright.jp/scholarship/programs/education.html
【8位】公益財団法人柳井正財団 ー 米国大学奨学金_2024年度
将来グローバルなリーダーとなることを目指す学生に対して、米国の一流大学での学びをサポートするプログラム。米国トップ50および同等レベルの英国の指定された大学への留学が対象。経済的支援だけでなく受給生のコミュニティ構築や広報活動への参加も求められます。
対象:海外大学進学
支給人数:米国大学、英国大学合わせて40名程度
支給期間:4年間(英国は原則3年間)
支給金額:年間US$95,000(英国は£65,000)を上限に財団が必要な費用を算出し支給
URL:www.yanaitadashi-foundation.or.jp
【7位】公益財団法人電通育英会 ー 大学奨学生(高校時予約・給付型)_2024年度
電通育英会の奨学生プログラムは、成績優秀で経済的な困難を抱える高校生が大学進学を果たすための支援を行います。高校の成績や経済状況が考慮され、奨学生には大学院進学時に申請できる「大学院給付奨学制度」も提供しています。
対象:大学進学※財団が対象とする国・公立高校から各1名推薦(対象校は全国で166校)
支給人数:100名程度(財団による指定大学あり)
支給期間:最長4年間
支給金額:526万円(月額7万円)高校3年の内定時に受験等助成金10万円、大学生として採用時に入学一時金30万円。大学入学後の海外留学や海外ボランティアなどの活動に対して、奨学期間の4年間累計200万円まで支援。
URL: www.dentsu-ikueikai.or.jp
10位の日本学術振興会は、学術の振興や国際交流、研究者の育成などに力を入れる文部科学省所管の独立行政法人です。設立も古く、若手の育成の実績もあります。また8位には株式会社ファーストリテイリングの会長兼社長である柳井正氏が設立し、アメリカ・イギリスの大学進学をサポートする給付奨学金がランクイン。9位のフルブライト・ジャパン、7位の公益財団法人電通育英会はどちらも財団の設立が古く、長きにわたり支援を続けていることで知られています。フルブライトの奨学金は、その成り立ちから、世界各国の著名人が利用していることでも有名なプログラムです。
【6位】 公益財団法人キーエンス財団 ー 「がんばれ!日本の大学生」応援給付金_2023年度
このプログラムは、がんばる大学生を応援するための一時的な経済支援を提供する奨学金です。学業成績や家庭の所得制限、専攻分野の制限、他の奨学金等との併用の制限がない自由度の高い奨学金です。
対象:大学生
支給人数:2000人程度
支給期間:1回限り
支給金額:30万円給付
URL: www.keyence-foundation.or.jp
【5位】 文部科学省 ー トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム_2023年度
文部科学省が政府だけではなく、官民協働で運営する奨学金制度。学生自身が設定した留学プログラムに対し、その計画費用を支援します。日本の大学生や高校生が海外留学に自ら一歩を踏み出す機会を提供しています。
対象:高校生および大学生の海外留学
支給人数:高校生580名、大学生225名
支給金額:留学にかかる費用の一部支援(家計基準により支給額が異なる)
URL:www.tobitate-mext.jasso.go.jp
【4位】 公益財団法人業務スーパージャパンドリーム財団 ー 公益・派遣留学奨学生_2023年度
国際交流と相互理解に関心を持つ大学生を対象に、海外留学を支援する奨学金です。留学生は、グローバルな視点を身につけ、留学経験を活かして社会に貢献することが期待されます。申請は在籍する大学を通じて申し込みます。
対象:大学生の海外留学
支給人数:700名
支給期間:原則12ヶ月以内
支給金額:月額15万円〜20万円
URL:www.kobebussan.or.jp/index.php
6位の公益財団法人キーエンス財団の「がんばれ!日本の大学生」応援給付金、4位の公益財団法人業務スーパージャパンドリーム財団の「公益・派遣留学奨学生」は、共に家計による所得制限はありません。「がんばれ!日本の大学生」は、1回限りの給付ですが学部制限がないため多くの学生にチャンスがあり、ぜひチャレンジして欲しい奨学金です。5位の「トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム」は、大学生だけでなく、高校生も対象です。渡航前、渡航後に研修も実施していて、夢を持つ仲間と出会える点も大きな魅力となっています。
【3位】 独立行政法人 日本学生支援機構(JASSO)ー 海外留学支援制度
日本の大学生へ留学する際の経済的な支援を目的とした国費による奨学金です。成績や家庭の所得制限などはありますが、実費分を含めた支給総額が多いことが特徴です。大学生を対象に、学部学位取得型と、大学院学位取得型に分かれ、大学院学位取得型には修士コースと博士コースの留学支援があります。
対象:大学生の海外留学
支給人数:学部78名、大学院151名
支給期間:学部学位取得型は原則4年間、修士コース2年、博士コース3年間
支給金額:【学部】 奨学金:月額5万9000円~11万8000円・授業料:年度300万円を上限とする実費額
【大学院】奨学金:月額8万9,000円~14万8000円・授業料:年度300万円を上限とする実費額
URL:www.jasso.go.jp/index.html
【2位】 公益財団法人キーエンス財団 ー 2023年度給付型奨学生
キーエンス財団の給付型奨学生プログラムは、将来の社会に貢献をする人材の育成を目的に、大学進学を志し経済的な支援が必要な若者を支援しています。支給人数の多さに加えて学業成績や家庭の所得制限、専攻分野の制限がなく、多くの学生へ機会を提供している点がランクインのポイントです。
対象:大学進学
支給人数:600名程度
支給期間:4年間(最短修業年限)
支給金額:480万円 月額10万円(年額120万円)
URL:www.keyence-foundation.or.jp
3位には、奨学金に興味をお持ちの方ならご存じの日本学生支援機構(JASSO)の海外留学支援制度がランクイン。JASSOは貸与型の奨学金で知られていますが、2020年4月1日、新たに給付奨学金制度もスタートさせています。6位でも紹介した公益財団法人キーエンス財団の4年間支給する給付奨学金が2位にもランクイン。こちらは大学新1年生が対象で、6位の「がんばれ!日本の大学生」応援給付金と同様、自由度が高いのが特徴です。
【1位】 公益財団法人日本教育公務員弘済会 ー 日教弘給付奨学金_2023年度
学習意欲がありながら、学資金の支払いが特に困難な高校生を支援する奨学金。圧倒的な支給人数と、専攻分野に制限がなく、多くの高校生が対象になることから1位に輝きました。全日制、定時制、通信制、中高一貫校の後期、特別支援学校、高等専門学校の1〜3学年、専修学校の高等課程などが対象で、申請は学生の希望や家庭事情を考慮し、学校長の推薦が必要です。修学支援新制度との併用が可能であり、地域の制限はありません。
対象:高校生
支給人数:8,764人 ※令和4年度実績
支給期間:採用後に一括給付
支給金額:50万円以内
URL:www.nikkyoko.or.jp/index.html
「給付奨学金ランキング2023」第1位は、公益財団法人日本教育公務員弘済会の高校生を対象にした奨学金でした。「奨学金」と言えば、大学生が対象のイメージが強いですが、実は中学校生や高校生を支援する給付奨学金も存在します。あまり知られていませんが、将来のキャリアを長期的な視点で見た場合、ますます注目される存在となることは間違いないでしょう。
さらに今回、企業や経営者によって設立された奨学金も多数ランクインしました。公的な奨学金に比べると対象や基準の自由度が高いのが特徴です。成績や所得制限などで応募を断念する必要もなく、学生の可能性も広がりますね。また留学費用を支援する奨学金の中には、対象が限定されているため支給人数が少ないケースも多くあります。反面、総支給額が大きく、狭き門ではあるものの採用された場合には、海外で卒業までの期間支援を受ける安心感があります。
ランキング内の情報は2023年の募集情報が元になっているため、現在申し込みを終了しているものもありますが、2024年度募集の参考にしてみてはいかがでしょうか。ガクシーでは今後もさまざまな形で随時奨学金情報をサポートしていきます。新たな情報はガクシーまたは運営団体HPでご確認ください!
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