奨学金を検討しているみなさんは、学費の支払い方法の1つとして「教育ローン」もあることはご存知かもしれません。ですが奨学金について調べることや準備することが多く、教育ローンについて知識を得る機会は後回しになってしまっているのではないでしょうか。
教育ローンは、奨学金を受けることができなかったときに利用するイメージが強いかもしれませんが、最近奨学金と教育ローンを併用して利用するケースも増えているようです。
この記事では、教育ローンに関する説明と2種類の教育ローンの特徴、奨学金との違いなどについて詳しく解説していきます。奨学金を受ける準備を整えつつ、教育ローンの知識も押さえていきましょう。
教育ローンは、大学や専門学校などの教育機関で、学費や生活費などを支払うために利用されます。教育にかかる費用を一括で支払うことができない場合や、学費の負担を軽減したい場合に使われます。
大きくは国の教育ローンと銀行などの民間金融機関のローンの2種類があります。
一般的に、教育ローンは保護者が金融機関から借り入れる形態を取ります。学生が大学に進学したり、専門職の資格を取得したりするために必要な経済的なサポートを提供するための手段として、私立大学に入学した学生の家庭のうち約17%(2018年度 日本国庫調査)の家庭で利用されているそうです。
実に、私立大学や専門学校などで教育を受けている方の約6人に1人は教育ローンを活用していることとなります。
政策金融機関である日本政策金融公庫があつかっている教育ローンで、入学に必要な費用と在学中にかかる費用を融資します。
低金利で完済まで金利がずっと変わらない固定金利です。年収の低い世帯でも申し込めて、母子、父子家庭、世帯年収200万円以内、子ども3人以上の一部世帯の場合、金利がさらに下がる優遇制度があります。世帯年収や世帯所得に上限があるため注意が必要です。
・固定金利年1.95%(2023年7月時点)
・返済は借り入れの翌月以降からだが卒業後まで返済を遅らせることもできる
・子ども1人あたり350万円まで借り入れ可能(家庭状況によってはそれ以上の借り入れも可)
・連帯保証人が必要
・連帯保証人は進学者・在学者の4親等以内の親族(進学者・在学者の配偶者を除く)である必要がある
国の教育ローンよりも借入限度額が高く設定されていることが多いです。
国の教育ローンの限度額は子ども1人につき350万円ですが、銀行の教育ローンは500万円や1,000万円までの商品もあります。
金利は変動金利と固定金利の選択ができるものもあります。国の教育ローンと比べると銀行の教育ローンは比較的融資スピードが早いのが特徴ですが、その分金利は比較的高めとなるため事前に調べることが必要です。
(参考)
三井住友銀行の教育ローン(変動)年3.475%
横浜銀行の教育ローン(変動)年0.9%~2.9%
※返済は借り入れの翌月以降から。融資限度額は借り入れ機関によって1万円~3,000万円まで幅がある。
国の教育ローンと銀行の教育ローンの違いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください
ここで、奨学金と教育ローンの違いについて解説します。どちらも大学や専門学校などの教育機関で学費などを支払うために利用されますが、実は大きな違いが4つあります。
まず、債務者が保護者か学生本人かどうかが大きな違いとして挙げられます。教育ローンは保護者が借りるため、債務者は保護者です。一方、奨学金は学生本人が借りるため、学生本人に返済義務が生じます。
次に、申請した金額を受け取れる時期です。奨学金の場合、大学入学後に大学を通して申請する場合が多く、審査が通って最初の振込があるまでに約2-3ヶ月かかります。よって、まとまったお金が必要になる3-4月の時期に奨学金は間に合いません。
また、奨学金は一括振込でなく月に一回の振込になるので一度にまとまったお金を必要とする方には向いていません。入学前に支援を受けたい方や、月ごとの奨学金では賄いきれない金額が必要な場合は教育ローンの検討を視野に入れることをおすすめします。
金利にも大きな違いがあります。日本学生支援機構の貸与型奨学金(有利子)と国の教育ローン・銀行の教育ローンを比較すると以下のような金利の差があります。
貸与型奨学金:利率固定方式で0.537%(2023年6月時点)
国の教育ローン(日本政策金融国庫):固定金利年1.95%(2023年7月時点)
横浜銀行の教育ローン(変動):年0.9%~2.9%(2023年7月時点)
学費の値上がりもあり、ひとつの奨学金だけでは学費をまかないきれず併用貸与を利用する方も増えています。
日本学生支援機構では、2つの奨学金を併用する「併用貸与」が利用できます。
併用できるのは、「給付型と貸与型」「第一種奨学金と第二種奨学金」「入学時特別増額貸与奨学金と給付型または貸与型」です。利用基準がそれぞれ異なるため、成績や収入などによっては併用できない場合もあります。
併用貸与は学費の負担を軽減できる便利な方法ではありますが、その分、卒業後の返済負担が増えてしまうことには注意する必要があります。
Q.国立大学に不合格で私立に行くことになり、急に融資が必要になりました。3月から申請しても入学金の振り込みに間に合いますか?
A.より早く融資を受けたい場合はWEB完結の教育ローンも検討してみることをオススメします。WEB完結であれば申し込みから契約まで24時間365日対応しているので、時間や場所に縛られず、審査に要する期間も比較的スピーディーです。
Q.奨学金の審査に落ちてしまいました。大学に入学後の6月から申請しても間に合いますか?
A.教育ローンは奨学金と違い特定の募集期間はなく、一年を通して申し込みができます。よって、奨学金の合否が出たあとの申し込みも可能です。
Q.審査が通るか不安です。
A.契約者本人や家族が他の融資を使用していて返済途中であったり、クレジットカードなどの信用情報に問題があると審査に通りづらくなります。その場合は事前に機関の相談窓口や、大学の奨学課などに相談することをお勧めします。
このように、入学時や留学準備などのまとまったお金が短期間のうちに必要になるケースでは教育ローンの利用が有効な場合があります。
奨学金ではまかないきれないとき、学力や世帯年収の変化などで奨学金の利用が制限されてしまうときなど、家族間でよく話し合い返済計画を綿密に立てた上で教育ローンを検討してみてはいかがでしょうか。
借入額が大きかったり返済期間が長い場合は、少しの金利の違いで返済総額に大きな差が生じます。複数の銀行の教育ローンを比較して、より低金利のプランを選びましょう。
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