専門学校から、公務員を辞めて、海外留学が決定した堀籠さん。
そんな彼に、どうして今海外留学を目指したのか、海外で何をしたいのか、受験までの苦労などを聞きました。
堀籠さん、今回のインタビューの協力ありがとうございます。
早速なんですが、今回堀籠さんは海外留学をされるんですよね?
留学先の大学はどんなところですか?
デブレツェン大学というところです。
僕が行く学部がコンピュータサイエンス、有名なのは医学部なんですけど、コンピュータサイエンス、俗にいうプログラミングの分野で学びますね。
プログラミングに興味を持たれたのはいつからですか?
試験受ける前なので一年前とかですね。
堀籠さんは専門学校に行っていたとのことですが、その時はプログラミングに興味はなかったんですか?
そうですね。
公務員の専門学校に通っていて、安定した職に就きたいなと思って、国家公務員の試験を受けて。
それで合格したので、関東で3年間ほど公務員として働いていて、その中で海外の人と働く機会があって、自分が英語を身につけて海外の人と話すことで活動の幅が広がるんじゃないかなと思って、英語を勉強し始めました。
その中で、自分に何ができるんだろうと考えて、自分数学が好きなんですよ。だから、数学に携わる仕事があるかなと思った時にエンジニアを知って、それでプログラミングを勉強し始めました。
そうしたら、自分の好きな分野で、英語を使いながら、世界に通用するんじゃないかなと。それがきっかけです。
公務員になりたかった理由とかあるんですか?
高校の時に付き合ってた女の子に、「消防士になって」と言われて(笑)。
「ああ、消防士かあ。かっこいいなあ。」と思って、元々野球やっていて体力もあったし、公務員という安定した職業の方が彼女も安心するかなあと思って、「1年間勉強するわ」って言って勉強し始めて、公務員になりました。
でも、消防士になったわけではなくて、親父が自衛隊にいたので、僕も防衛省がいいかなと思って、防衛省に行きました。
めちゃくちゃフットワーク軽いですね(笑)。
話を戻すんですけど、英語とプログラミング、どちらも全く知らない環境で知らないものを学ぶってめちゃくちゃハードル高いと思うんですけど、コンピュータサイエンス自体の知識もほとんどないんですよね?
そうですね。コンピュータサイエンスを学び始めたのもつい最近で、元々やりたいとは思ってなかったんです。
それよりも、英語の勉強をとりあえずしたくて、公務員を辞めた後に半年間英語の留学をしたんですよ。下積みを積んだというか。
でもそれだけじゃあ、英語をあんまり話せるようにはならなかったし、英語ってそこまで簡単なものでもないので、海外の大学に行ってちゃんと英語の勉強をしたいなってなって、
じゃあ大学で何を学ぼうと思ったときに、「自分数学好きじゃん」ってなって。どうせ行くならスキルを学びたいなと。海外で働くにはスキルが必要なので。そして調べたらコンピュータサイエンスというものがあると。で、最近勉強し始めました。
へえ〜、なんでハンガリーなんですか?
調べたら、ハンガリーは奨学金があって。落ちちゃったんですけど。
でも、来年からでもまた応募できるので、とりあえず行ってみようと思って。
そして向こうで成績残して、来年は奨学金をもらおうと思ってます。
ハンガリーは奨学金有名だったりするんですか?
そこまで有名ではないんですけど、僕的にいいなと思う奨学金があって。日本の奨学金ってハードル高いじゃないですか。
貰える系は確かに高いですね。
難易度高いし、手続き多いし、正直めんどくさいと思って。
しかも、もらえる人数も数人とかで。でも、ハンガリーは難易度低いし、誰でも応募できて、誰でももらえる可能性があるような奨学金だったので、ハンガリーいいなと思いました。
あと、ヨーロッパの方がコンピュータサイエンスは有名で、まあ別にハンガリーはコンピュータサイエンスは有名ではないんですけど、イギリスとかに見に行けたりするので。
そういう情報ってどこから仕入れたりするんですか?
インターネットで調べました。
留学でフィジーに行ったときに、とても尊敬する人に出会えて、そういう出会いとかもいろんな国に行くとあるかなと。
その人から得た考え方ってなんですか?
たくさんありますね。何から言えばいいんだろうな。
その人は、見えない部分のところを大事にする人で。人間ってどうしても、感情が前に出ちゃうじゃないですか。そしてそこから人間関係が崩れたりだとか。
でも、その人はすごい人なんだけど、多くを語らない人で、ある日僕が質問したら、人って見えない部分が重要で、空気感に人のリスペクトや愛があったりだとか、そういう目に見えない部分を大事にした方がいいよ、とおっしゃって、そこから僕も半年くらいいて、その人と勉強しながら「目に見えない人の暖かさ、愛、優しさ」を感じ取る力を学びました。
めちゃくちゃいい出会いですね。
その人今は政治家を目指していて、責任感もあって、いろんな人からも尊敬されてて、すごいいろんなことをその人から勉強できました。
留学から帰ってから今まではどんなふうに過ごされていたんですか?
英語勉強しながら、アルバイトしてお金を稼いでましたね。
それでプログラミングの勉強もしてるんですよね?プログラミングってどこで勉強されたんですか?
最初は独学ですね。あとは3ヶ月だけ、スクールに通って基礎の部分だけ勉強しました。
プログラミングの勉強はどうですか?
苦ではないんですけど、これを英語で勉強して説明してっていうのだと、難易度高いなと思うので、プログラミングの基礎的な部分は日本で頭に詰め込んで、資格も取ろうかなと思ってます。
先ほど、「海外で働きたい」とおっしゃっていましたが、海外留学だけではなくて海外で働く、というのも夢なんですか?
日本で働くというのはあまり考えてなくて、まあ働けるなら海外だったらいいなと思ってます。ハンガリーで、というわけではないんですが、アメリカとかで働けたらいいなとは思います。
なぜ日本で働きたくないんですか?
働きたくないわけじゃないんですけど、せっかく身につけた英語を使わないのはもったいないなっていうのと、海外の方がお金が稼げるし、自分の将来について考えたときに海外の方が楽しいかな、フリーランスとして働くことも可能なので、そうなったら自分の行きたい国を回りながら仕事するのもいいかなと思ってます。
今聞いてて、国家公務員というとても安定した職業からフリーランスとして働くことにチェンジするのは結構勇気が必要だったと思うんですが、悩みませんでしたか?
ちょっと悩みましたね。一番悩んだのが、親になんて言おうかってことで。職場に対しては「言うしかないか」とも思っていたので良かったんですけど、親は(国家公務員になったことに対して)めちゃくちゃ喜んでくれていたので、悩んだんです。
でも、アメリカに留学している友達に相談した時に「何がしたいの?」って言われて、その時に僕泣きながら相談していたんですけど、「自分の人生って長くないから、好きなことやった方がいいな」って思って、そのまま公務員に依存しなくてもいいなと言うことを親に言いました。そしたら親も応援してくれて、スッキリ道を変えることができたと言う感じですかね。
「好きなこと」って元々英語が好きだったんですか?
いや、最初は英語嫌いでした(笑)。僕、英語始める前はbe動詞とかわからなくて(笑)。
でも、逆にワクワクしました。「ここから英語身につけられたらかっこいいじゃん!」ってなって。そこからめちゃめちゃ勉強しましたね。
負けず嫌いな部分もあったし、英語身につけた方が世界が広がると思ったので。
海外留学するまでの英語力を身につけるのってかなりの努力が必要だったとは思うんですが、挫折しそうになったことはなかったですか?
あまりないですね。僕、正直そこまで英語力はなくて。アメリカとかだと本当に難易度高かったりとか多いんですけど、ハンガリーの試験では多くのことを求められなくて。
スピーキングでも当たり前のことを聞かれて当たり前のことを返すしかいらないし、数学の試験があるんですけど、数学の問題を英語で聞かれて英語で返す時もカタコトで話したんですよね。
数学の用語を1日丸暗記で詰め込んで、片言で説明して受かったみたいな感じなんで。僕、試験のための勉強が嫌いで、そこまで勉強してなかったんですけど、スコアを学校に提出しないといけないので、TOEICだけ受けて、あとはスピーキングとリスニングの練習とかを比較的好きにやってました。
TOEICってそのくらいのレベルだと点数何点とかなんですか?
試験前にめちゃくちゃ勉強して730くらいでした。
それくらいあれば越えられるな、って感じなんですね
そうですね。やって思ったのは「誰でもできるんだぞ」ってことです。僕でもできるし、2ヶ月もあればできると思います。
実際に勉強したのはどれくらいなんですか?
トータルで言ったら半年以上はしたんですけど、TOEICのための勉強は3ヶ月くらいですね。
3ヶ月全部集中する時に、モチベーションの変動ってなかったですか?
あ〜、モチベーションはTwitterで「勉強会開きます」って言って、僕が主催で勉強会ひらいて、絶対毎日その時間にしないといけないって言うルールを作って、仲間も結構来てくれたので、それがモチベーションになったりしてました。
その仲間づくりは楽しかったですね。
毎回何人くらいくるんですか?
5人以上は毎回来てましたね。
英語や数学以外に何か試験対策したことありますか?
ないですね(笑)。願書出したのも締め切り1週間前とかで、その時に資格とかも全く持っていなかったので、願書出してから資格の勉強したって感じです。
公務員試験を受けるときのフットワークの軽さを感じますね(笑)。
留学先で勉強以外にしたいことは決まってますか?
仲間づくりはしたいですね。やっぱり海外でできた仲間は将来きっと力になってくれると思うので。
あと教育の面で自分で何かしたいなと思うことがあって、ハンガリーで奨学金を獲得してから、お金ない人でも留学に行けるよという情報を発信できるようにするっていうのと、勉強の面で、留学行く前ってTOEFL受けたりお金かかる部分が多いんですけど、そういうところにお金かけずに独学でどう言った勉強すればいいのかというのを自分で動画形式などで勉強方法を作成して、誰でも無料で見れるコンテンツを作りたいなっていう。
動画であれば、自分が毎日教える必要はないので、それを見れば勉強のきっかけ作れるし、勉強にかかるお金を減らしていけるなと。
それが自分にできる小さなことかなと思ってます。
「奨学金を獲得する」という気持ちはどこから来てたりしますか?
やっぱり「お金がない」というところですね。でも、お金を理由にやりたいことをやれないのって嫌だなと思って。
僕、借金してでも大学行こうって決めてたんですよ。でも、それだけだったら僕の中で完結しちゃうと思って、僕が奨学金を獲得すれば、情報を発信できるじゃないですか。
しかも、ハンガリーってそこまで難易度も高くなく、年齢制限もないし、親の情報を書いたりしなくてもいいし、簡単な作業で応募できるんで、そういう情報があったら少しでも海外大学いいなって思ってる人が応募しやすいかなと思ったんで、自分が獲得して、いい形で発信できればいいなって思ってます。
今回のコギダセのシステムとハンガリーの奨学金のシステムは似てるなって思ったんですけど、実際受けてみてどうでしたか?
コギダセはめちゃめちゃ簡単でした。
奨学金あるかなーって調べてて、「簡単そうだな」と思って応募しました。 こういう奨学金のシステムがあればいいなって思いましたね。
逆に、ハンガリーの奨学金を獲得するにはどんなことをするんですか?
学業成績とかも見られはするんですけど、そこまで厳しくなくて、あとモチベーションレターを書くんですけど、そこの理由や面接が大きく評価されるんです。
僕は今回最終面接まで行ったんですけど、日本人の人数制限に引っかかってしまって落ちました。 なので、来年も受けてくださいと言われたので、来年も受けて合格できればいいですね。
ハンガリーの奨学金って知らなかったんですけど、その奨学金ってどのくらい補填されるんですか?
学費と寮費と海外保険を全額負担してくれます。 あと、月々1万5千円くらい支給されます。
でもこれって日本の奨学金だとかなり難易度高いじゃないですか。
僕の場合だと、大学も行っていないので、年齢制限があったり、大学に行っている人しかだめみたいなので難しいんです。海外の奨学金はそこの難易度が低いし、試験自体も難しくないので、日本の難しい奨学金を受けるよりかは全然簡単でした。
どうやってその奨学金の情報までたどりついたんですか?
インターネットでワード検索して、YouTubeに「白川寧々」っていうYouTuberがいるんですけど、その人がハンガリーの政府奨学金を紹介していて、「これいいやん!」と思って発見しました。
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留学するためのお金ってどこから捻出されたんですか?
あ、バイトだけですね。週5日働いてました。あと貯金を切り崩しました。
ありがとうございます。では、最後に堀籠さんの具体的な「夢」を教えてください。
将来的に自分も留学行く時に、お金の面だったり勉強の面だったり、気持ちの面だったり不安になった部分があって、そう言った面を少しでも払拭して、日本の若者に留学も一つの選択肢だよっていうことを伝えていきたいと思っています。
そして、やっぱりお金が必要だと思っているので、自分もお金を稼ぎながら自分のやりたいことを小さくてもいいから形にしていきたいと思います。
ありがとうございました。