フランス留学は語学留学だけでなく、ファッションや料理など最先端のスキルも学べる魅力的な選択肢です。
しかし、はじめてフランスへの留学を検討している方の中には、フランスでの留学生活や費用面などに不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、留学の目的別にメリットやデメリット、必要な費用からビザの種類まで、フランス留学前に知っておきたい情報を徹底解説します。
フランス留学に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
フランス留学の目的は人によってさまざまですが、目的に合った留学プランを検討することで、より充実した留学生活を送ることができます。
ここでは、フランス留学で特に人気の目的である「語学留学」「大学留学」「ワーキングホリデー」について、それぞれ紹介します。
フランス語の習得を目的とした留学は、言語スキルを高めるだけでなく、フランスの歴史や文化を深く理解する絶好の機会です。
特にパリ、ニース、ボルドーなどの都市部には、語学学校が集中しており国際的な環境の中で学ぶことができます。
初心者から上級者まで対応した多様なプログラムも用意されているので、自身のレベルにあわせて選べます。
授業料は学校やコースによって異なりますが、公立の語学学校は大学や自治体と提携している場合があり、安い費用で学べるというメリットがあります。特に大学付属の語学学校は、文法や読解を中心に学べるため、フランスの大学への進学を目指したい方にもおすすめです。
一方で、私立の語学学校は公立よりも費用が高めですが少人数制なので、コミュニケーション重視の授業を受けられます。
フランスには世界ランクにも名を連ねる多くの著名な大学があります。
特に、ソルボンヌ大学、パリ政治学院、リヨン大学などは世界的に知られています。
これらの大学では、さまざまな専攻の中から選択でき、学問の追究を志す学生にとって理想的な環境が整っています。
ただし、フランスの大学留学には一定水準以上の語学力が求められます。大学によって詳細な基準は異なるものの、CECRL(言語に関する欧州共通基準)でB2以上、またはフランス語資格「DELF」の B2以上が必要なケースもあります。
自身が希望する大学の基準を事前に確認しておきましょう。
フランスのワーキングホリデープログラムは、18歳から30歳までの若者に向けた制度であり、最大1年間の滞在が許可されています。
このプログラムでは、就労と観光を組み合わせることが可能です。スキルを身につけるために実技の研修を受けたり、働きながら旅行をしたりなど、さまざまなプランを立てられます。
ビザの申請には、申請書のほかに、申請動機作文(英語またはフランス語で作成)、滞在中の計画書、残高証明書、健康診断書、海外留学保険加入証明などが必要となるため、事前に必要書類をしっかり確認しておきましょう。
フランス留学は、語学の習得や文化体験の機会が豊富にあり、留学生活を豊かにしてくれる多くのメリットがあります。
ここでは、フランス留学な具体的なメリットについて確認していきましょう。
フランス留学の最大の魅力は、フランス語を「生きた言語」として本格的に学べることです。
世界中で話されるフランス語は、国際的なビジネスや外交の場で有用です。
留学を通じて、日常会話から専門的な表現まで、幅広い語彙と表現力を身につけることができます。
言語の習得は日常生活の中で自然に磨かれていくため、実践的なコミュニケーション能力の向上が期待できます。
フランスは芸術、ファッション、文学、歴史、料理など、さまざまな文化の宝庫です。
パリをはじめとする都市には、世界的に有名な美術館や博物館が集中しており、ルーヴル美術館やオルセー美術館など、貴重な芸術作品を間近で感じられます。
また、フランス料理はその洗練された技法と味わいが世界中で愛されており、現地ではその根底に流れる文化や伝統を深く理解できるでしょう。
フランス留学では、留学生が利用できるさまざまな補助制度があります。
たとえば住宅については、CAFという住宅補助があり、留学生であっても利用可能です。またCROUS (地方学生・生徒生活センター)が管理している寮は、一般的な住宅よりもかなり安く利用できます。
ほかにも、フランス政府奨学金も用意されており、滞在費や往復の航空券などの補助が受けられます。 奨学金はフランス大使館で募集されているため、条件や応募時期があう場合は応募してみることをおすすめします。
フランスには、日本の漫画やアニメ、文化などに興味を持つ人が多く見られます。
特にパリで毎年行われている「ジャパンエキスポ」は、期間中に来場者数が25万人を超えるなど、大規模なイベントとして知られています。
日本に興味がある人がフランスに多いことで、日本文化を会話のきっかけにしやすく、現地の人や留学生との交流につながる可能性もあるでしょう。
どの国にも留学のデメリットは存在しますが、フランスにもいくつか注意したいポイントがあります。
ここでは、フランス留学前に知っておきたい注意点について確認していきましょう。
フランスでは、パリなどの大都市と地方との間に生活水準や教育の質に大きな差が存在します。
都市部では公共交通が発達していて留学生活が比較的便利ですが、地方では交通の便が悪く、生活に不便を感じることがあるかもしれません。
また、都市部の物価はかなり高いため、地方に住むよりも滞在費や生活費がかなりかさむ可能性が高いです。
留学の目的や個人の興味によって最適な地域が異なるため、事前にそれぞれの地域の教育環境や生活状況をよく調査し、自分に合った留学計画を立てましょう。
フランスでは、ビザの申請、住居の登録、銀行口座の開設など、必要な手続きに予想以上の時間を要します。
また、電話やメールなどで問い合わせてもなかなか返信がこない場合があるため、できるだけ対面で手続きを行いましょう。
フランス留学の際は、各種手続きに時間がかかることを想定したうえで、余裕を持って手続きをすすめることをおすすめします。
フランスの大都市では、スリや置き引きなどの軽犯罪の発生率が高いです。
特に日本人など外国人がターゲットとされやすく、公共交通機関や観光地、レストランなどでは注意が必要です。
留学中は貴重品を手放さないようにすることや、夜間や人が少ない場所に一人で行くのは避けるなど、常に防犯意識を持つことが大切です。
フランス留学の前に、留学費用がいくらかかるのかが気になる方も多いでしょう。 留学費用は地域や選択する教育機関によって大きく異なるため、事前のリサーチが重要です。
フランス留学にかかる費用には、学費だけでなく、渡航費や滞在費、生活費などがかかりますが、トータルでかかる費用の目安は、半年で100~230万円程度、1年間で220~500万円程度です。
公立の学校か私立の学校かによっても費用が異なり、フランスの国立大学では、国家予算からの補助により、学士課程で年間 2,770ユーロ(約35万円)、修士・博士課程で年間 3,770ユーロ(約48万円)と、かなり安い費用に抑えられています。
ただし私学の場合はこれよりも高くなるため、事前にかかる費用をしっかりリサーチしておきましょう。
また生活費については、物価が高いパリに滞在する場合月間1,000ユーロ~、また地方の場合は月間800ユーロ~程度が目安です。
住宅補助などを活用することで住居費用を抑えられるため、事前に補助制度の手続き方法を調べておくことをおすすめします。
フランス留学では、滞在期間によってビザが必要となります。
3カ月までの滞在の場合はビザが不要で、4カ月以上1年未満の滞在期間になる場合は、長期学生ビザが必要です。
長期学生ビザでは、週20時間であればアルバイトで働くことができます
ビザ申請手続きには、申請書とあわせて、パスポートや証明写真、ビザ申請料金(50ユーロ相当)、経済証明、高等・専門教育機関の仮登録または登録証明書などが必要です。
手続きの詳細については、フランス大使館または留学サービスを提供する機関に確認しましょう。
フランス留学では、言語習得だけでなく、文化体験、魅力的なアートとの触れ合いなど、さまざまな体験が可能です。
自身がなにを学びたいのかを明確にし、語学学校や大学などの情報を事前にしっかりとリサーチすることが大切です。
また、パリなど都市部では物価が高く、滞在費用が高くなり安いため、住宅補助なども活用しながら、無理なく留学するための計画を立てましょう。