有名人や身近な知り合いなどの海外留学に関する話題を耳にして、一度は行ってみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
数多くある留学先の中でも、近年人気が高まっているのがドイツです。ドイツでは、ドイツ語だけではなく英語を使う機会も多く、さまざまな言語に触れられるという魅力があります。本記事では、ドイツ留学がおすすめの理由や留学にかかる費用などについて解説しますので、留学先選びで迷っている方はぜひ参考にしてください。
まず、留学先としてドイツがおすすめな理由について見ていきましょう。元々ドイツという国に興味がある方も、言語的な理由から決めかねている方も、ドイツの魅力や留学するメリットを知れば決め手になるかもしれません。
ヨーロッパは、スリや置き引きなどの犯罪が多いというイメージを持っている人もいるでしょう。しかし、ドイツは政治・経済とも安定しており、比較的治安が良いと言われています。
国際的な機関である「経済平和研究所」が発表する世界平和度指数によると、ドイツは163の国と地域の中で20位と高順位に位置しています。同指数によると日本は17位であるため、日本と治安面で見ると大きな差はありません。
そのため、基本的な防犯意識さえ持っておけば、普段の生活で身の危険を感じることはほとんどないでしょう。 ただし、日本人のような東洋系は見た目からも外から来た人であるとわかるため、興味本位で絡まれたり、思わぬトラブルに巻き込まれたりするケースもゼロではありません。
安全を考えるなら、日本と同じように夜道や酔っ払いの多いエリアなどは避けるのが賢明です。
ドイツの公立大学は、学校への登録料や保険料、一部例外などを除き、原則として学士・修士課程の授業料が無料です。これは国籍に関わらず留学生にも適用されるため、アメリカや他の西欧諸国に比べて留学費用を抑えることができます。また、学生の場合は、交通機関や美術館のような公共施設で学割を受けられます。
生活費においても、食料品や普段使う消耗品は日本よりも物価が安いため、うまくやりくりをすれば節約可能です。ただし、私立大学に関しては、日本同様に学費が高い傾向があるため注意が必要です。
ドイツの公用語はドイツ語ですが、英語教育にも力を入れており、街中でも英語表記を見かけることが少なくありません。また、大学によっては授業を英語だけで学べるコースもあります。そのため、ドイツ語に自信がなくても、ある程度は生活や学習をすることが可能です。
しかし、より充実した留学生活を送るなら、ドイツ語を習得しておいて損はないでしょう。留学中にドイツ語を学ぶための授業を受けるほか、日々の生活の中で現地の人々とコミュニケーションを取りながら自然に身に付けていく方法もあります。
ヨーロッパの中心部に位置するドイツは歴史が古く、すばらしい芸術や文化に数多く触れることができます。
建造物では、ベルリンの壁やノイシュバンシュタイン城などが有名です。また、世界遺産の数が世界で3番目に多いこともあり、大聖堂や旧市街の街並みなど見どころが数多くあります。また、芸術が日本よりも身近に感じられることが多く、オーケストラやバレエなどを気軽に鑑賞できる環境が整っている点も魅力です。
留学生活の中でさまざまな体験を経て、感性に磨きをかけられる点もドイツへ留学するメリットです。
順風満帆な留学生活を送るためには、拠点選びも重要です。ここでは、ドイツ留学をするのにおすすめの都市を3つ紹介します。周辺の雰囲気や学校への通いやすさなどを考慮して、自身にぴったりの留学先を見つけてください。
ドイツの首都であり、国内でも面積・人口ともにトップクラスの規模を誇るベルリン。
首都でありながら、経済よりも文化的な側面が際立っており、多くの若者やアーティストが街を訪れるなど、自由な生活を楽しむ空気感に包まれている点が特徴です。都会的なイメージがある一方で、自然にも恵まれているため、のんびりと過ごすことができます。また、英語が通じる場所が多いため、ドイツ語が得意ではなくても日常生活で困ることはほぼないでしょう。
ただし、日本からの直行便がないことや、他の有名都市とは距離があることから、移動がやや不便なところは難点です。
ドイツにおけるビジネスの中心地でもあるフランクフルト。
国内最大級の規模であり、ヨーロッパのハブ空港の一つとしても機能するフランクフルト空港は、周辺の交通網も整備されているため、各地へのアクセスに優れています。日本からの直行便があることも嬉しいポイントです。国際企業が多く、人口に占める外国人の割合が高い点も特徴で、日本人も多く暮らしています。
一方で、ビジネスの街であることから、観光スポットなどの見どころは意外と少なく、物足りなさを感じる方もいるかもしれません。勉強に集中したい方にとっては、誘惑が少なく過ごしやすい環境であるともいえます。
ドイツ第3位の都市でバイエルン州の州都でもあるミュンヘンは、ビール祭りの本場として知られています。
旧市街では、王国時代の名残である美しい王宮や市庁舎、教会などの歴史的な景観を楽しめます。美術館や博物館、劇場などの観光スポットも豊富で、ヨーロッパらしい雰囲気に包まれている点が魅力です。駅周辺は大学施設が充実しているため、学生も多く、活気にあふれています。
しかし、ミュンヘンの物価はドイツでも随一の高さを誇るため、人によっては生活するのに工夫が必要となるでしょう。
一口に留学といっても、その形式にはさまざまな選択肢があります。ここでは、主な留学スタイルについて紹介しますので、自分に合うものを探してみてください。
ドイツには、約400校もの大学があります。
大学のタイプは大きく分けて3種類あり、日本で見られるような一般的な大学、大学院から、実践を重視して学んでいく専門大学、芸術やスポーツなどその道のプロを目指すための大学まで、選択肢が豊富です。一部の学校では、入学試験の段階で適性が求められる場合もありますが、学びたい分野がはっきりと決まっている方は、チャレンジしてみるとよいでしょう。
語学学校は、豊富なプログラムや選べる期間の幅広さ、外国人への充実したサポートなどが魅力で、ライフスタイルに合わせて柔軟に利用できます。
大学の語学コースや法人経営の語学学校、国営の語学学校など運営している団体も多種多様です。ドイツ語に関しては取り扱っている留学エージェントも多いため、ホームページなどで授業料やプログラム内容を比較し、自分に合うスクールを選ぶのがおすすめです。実際に受講した体験者のエピソードを参考にするのもよいでしょう。
特に実践的な会話ができるようになりたい方は、授業内容にスピーキングの練習が多く含まれているか確認しておくことをおすすめします。また、学生寮を用意している学校であれば、より日常会話が習得しやすくなるでしょう。
フォルクスホッホシューレとは、日本語に訳すと市民学校を意味します。
それぞれの州や都市によって異なるコースが提供されており、基本的には誰でも入学できます。受講する学生の年齢や職業はもちろん、国籍も多岐にわたるため、幅広く交友関係を楽しみたい方におすすめです。ドイツ語以外にも、英語やフランス語、経済、芸術などについても学べます。
また、フォルクスホッホシューレの最大の魅力は、授業料の安さです。学校やコースによって違いはあるものの、1か月あたり約200~300ユーロで学ぶことができます。
ワーキングホリデーとは、協定を結んでいる国の間で、それぞれの国の文化を理解することを目的に、休暇やそのために必要な就労を許可する制度です。ドイツと日本は協定を結んでいるため、18歳~30歳であれば誰でも申請できます。
主に休暇を過ごすことを目的としたビザを取得でき、最長1年間の滞在期間中は、勉強だけではなく仕事や観光などもでき、活動の自由度が高いことが特徴です。明確な目標が定まっていなくても「海外生活を体験してみたい」「いろいろなところに旅行したい」といった理由でチャレンジする人も少なくありません。
ドイツのワーキングホリデービザは年間の発給枠に人数制限がないため、審査期間中は気持ちにも余裕が持てるでしょう。
地域にもよりますが、ドイツ留学にかかる費用は1か月あたりおおよそ25万~50万円です。年間にすると150万~250万円ほどになります。基本的には渡航時の飛行機の費用が大きな割合を占めるため、長期滞在をするほど費用は抑えやすい傾向にあります。
ドイツの学校は授業料が無料のところも多く、アメリカや他の西欧諸国に比べると費用を抑えられるでしょう。ただし、州によっては留学生は授業料が必要なケースがあり、その際の目安は、1か月あたり5万~15万円です。また、授業料とは別に施設の補修費などに充てられる共済費の支払いも必要です。
ただし、文部科学省が提供する奨学金制度を活用すれば、留学期間中の負担を軽減できます。
他の内訳に関しては、渡航費が7万~25万円、滞在費が3万~10万円、生活費が3万~7万円ほどです。少しでも出費を抑えるには、飛行機は乗継便を利用したり、住居はルームシェアをしたりするなど、工夫するとよいでしょう。
また、現地の食事は、魅力的ですが、なるべく外食は控えて自炊を心がけるのがおすすめです。
ドイツ留学をするにあたっては、パスポートのほかにビザが必要となる場合があります。日本国籍を有している方で、かつ留学期間が90日以内であれば申請の必要はありませんが、それ以外のケースではビザの取得が義務付けられているため忘れずに手続きをしましょう。
大学・専門学校・語学学校などへ3か月以上就学する場合は学生ビザ、ビジネスや研究などを目的として3か月以上滞在する場合は就労・研修・研究滞在ビザが必要です。
また、18~30歳の方であれば、ワーキングホリデービザを申請できます。ワーキングホリデーの場合、就学しながら就労することもできるため、自身の留学目的によってはおすすめのビザといえます。
ビザの種類によって申請に必要な書類が異なるため、丁寧に確認しながら手続きを進めるようにしてください。
ドイツは歴史が長く、魅力的な要素もふんだんにあることから、人々を惹きつけてやまない国です。
海外留学でどの国にしようか迷っている方や、旅行で滞在するだけでは物足りないと感じている方は、思い切ってドイツに留学してみてはいかがでしょうか。ドイツでの体験が、あなたの人生に新たな気付きをもたらしてくれるかもしれません。