「海外で暮らしたい!」その思いを胸に、意気揚々と飛び立った私。でも、その熱い思いとは裏腹に、いつも訪れるのがホームシック。3回の海外生活で、毎回悩まされたこの厄介な感情。「なぜ自分だけが?」「どうすれば乗り越えられる?」そんな疑問と格闘する日々でした。
しかし今、振り返ってみると、このホームシックこそが、私の留学生活をより深く、より豊かにしてくれたのかもしれません。苦しい経験だったからこそ、留学生活を心から楽しむための努力ができたんです。
あなたも今、ホームシックに悩んでいませんか?または、これから留学を控えて不安を感じていませんか?大丈夫です。この記事では、私の経験を基に、ホームシックと上手に付き合い、最高の留学生活を送るためのコツをお伝えします。一緒に、あなたの留学を素晴らしい思い出にしていきましょう!
私の3回の海外生活―高校生時代のオーストラリアでのホームステイ、社会人になってからのオーストラリアでのワーキングホリデー、そしてセブ島での語学留学。どの経験でも、最初の1ヶ月ほどは楽しく過ごせていたのに、その後必ずホームシックに襲われました。
その最大の原因は、「慣れない環境」です。例えば、オーストラリアでのホームステイ時、シャワーの温度調節に悪戦苦闘。水を出そうとしたら熱湯が出てきて、びっくりして飛び上がったことがあります。また、スーパーでの買い物も一苦労。日本では当たり前にあるものが見つからず、レジでの支払いも戸惑うことばかり。
特に印象に残っているのは、バスの乗り方。日本では当たり前の「整列乗車」がなく、みんながわーっと乗り込んでいく光景に驚きました。初めてバスに乗ったとき、戸惑っているうちにバスが行ってしまい、次のバスを1時間待つはめに...。
これらの「できない」体験が積み重なり、自信を失っていきます。日本では普通にできていたことが、まるで赤ちゃんのように何もできない自分に落胆し、ストレスや疲労が蓄積していくんです。
おしゃべり好きの私にとって、「知り合いがいない」ことは想像以上につらい経験でした。特に忘れられないのは、オーストラリアでのホームステイ中に経験したホームパーティーでの出来事です。
親戚一同が集まるそのパーティーで、最初は優しく話しかけてくれていた人々も、時間が経つにつれて私の存在を忘れてしまったかのよう。会話の輪に入ろうと必死でしたが、早口の英語は全く聞き取れず、まるで透明人間になったような孤独感を味わいました。
「こんにちは」「ありがとう」くらいしか言えない私は、ただ黙って立っているしかありませんでした。その時、日本にいる友達や家族の存在のありがたさを痛感。「今すぐLINEで話したい!」と思いましたが、時差のせいで誰も起きていない...。そんな孤独感に押しつぶされそうになったのを今でも鮮明に覚えています。
この経験から、言葉が通じないことの辛さ、そして「話せる人」の存在の大切さを身をもって学びました。
同じ留学生でも、海外生活を満喫している人と、ホームシックに負けて帰国してしまう人がいます。私の観察では、ホームシックになりやすい人には一つの共通点がありました。それは「消極的な性格」です。
例えば、セブ島留学中に出会った日本人の女の子。彼女は英語力向上が目的だったにも関わらず、いつも日本人とだけ行動し、部屋で日本のドラマを見て過ごしていました。外国人に話しかけることを恐れ、結局2週間で帰国してしまいました。
一方で、積極的に行動する人は、言葉が通じなくても身振り手振りで外国人と交流し、様々な体験を楽しんでいました。オーストラリアでのワーホリ中、一緒に働いていたイタリア人の女の子は、英語が全然話せなかったのに、毎日笑顔で仕事し、休日は現地の人とビーチに行ったりパーティーに参加したりと、充実した日々を送っていました。
この対比から、「消極的な性格」がいかにホームシックを助長するかを実感しました。自分の殻に閉じこもれば閉じこもるほど、「日本に帰りたい」という気持ちが強くなってしまうのです。
ホームシックに悩んでいた当時の私は、ただ辛さを感じるだけで、どう対処すればいいのか分かりませんでした。しかし今思えば、もっと自分自身と向き合うことで、気持ちが楽になったのではないかと感じています。
私のおすすめは、「自分ノート」を作ることです。これは、毎日の感情や考えを自由に書き綴るノートです。例えば、オーストラリアでのワーホリ中、こんなことを書いていました:
「今日も仕事でミスをして怒られた。英語が通じなくてイライラする。でも、同僚が励ましてくれて少し気が楽になった。明日は絶対に『How are you?』と声をかけよう。」
このように書くことで、自分の感情の起伏や、小さな成長に気づくことができます。また、将来の自分に向けてメッセージを書くのも効果的です:
「今は辛いけど、きっと乗り越えられる。3ヶ月後の自分は、今よりもっと成長しているはず。頑張れ、未来の私!」
自分ノートは、孤独な海外生活の中で、最も理解ある話し相手になってくれます。辛い気持ちを吐き出し、自分を励まし、成長を実感する。そんな自己対話の場として、ぜひ活用してみてください。
留学の醍醐味の一つは、日本では出会えなかった人々との出会い。私のホームシック克服に大きな役割を果たしたのも、まさにこの「仲間」でした。
セブ島留学時、私が入学した語学学校には日本人がおらず、周りは韓国人ばかり。最初の数日間、私は誰とも話せず、孤独に食事をする日々...。そんなとき、一人の韓国人の男の子が英語で話しかけてくれたんです。
「Hey, why are you always alone? Come join us!」
彼は、学校生活のあらゆる場面で私をサポートしてくれました。難しい英語を韓国語と日本語を交えて説明してくれたり、週末のアクティビティに誘ってくれたり。彼のおかげで、私の留学生活は180度変わりました。
この経験から学んだのは、「仲間作り」の重要性です。最初は言葉の壁に怯えて消極的だった私ですが、勇気を出して話しかけてみる、イベントに参加してみる、そんな小さな一歩が、かけがえのない仲間との出会いにつながるんです。
留学先で出会う仲間は、同じ境遇を共有できる特別な存在。言葉や文化の壁を越えて、互いに支え合える「第二の家族」になれるのです。
ホームシックに襲われると、「なぜ留学に来たんだろう」と目的を見失いがちです。そんなとき、私が実践したのは「日常の中に楽しみを見つけること」です。
オーストラリアでのワーホリ中、メルボルンに住んでいた私の楽しみは、毎週末のフリーマーケット巡りでした。「今週はどんな掘り出し物が見つかるかな」「帰りにはお気に入りのカフェでフラットホワイトを飲もう」。そんな小さな楽しみを毎週楽しみにしていました。
特に印象に残っているのは、古本市で見つけた日本の漫画。英語版の「ワンピース」を見つけたときの喜びは今でも忘れられません。その日は、公園のベンチで読みふけり、久しぶりに日本を感じる一日となりました。
また、現地の料理を学ぶことも良い気分転換になりました。オーストラリア名物のパブリメント(ティーコゼを被せたティーポット)でお茶を淹れる方法を習ったり、ベジマイトの美味しい食べ方を教えてもらったり。そんな小さな発見が、日々の生活に彩りを与えてくれました。
「楽しみ」は自分で見つけるもの。あなたなりの楽しみを探してみてください。それが、ホームシックを乗り越える大きな力になるはずです。
ホームシックに悩まされているとき、私たちは往々にして留学の目的を見失いがちです。そんなとき、具体的な目標を設定することが、モチベーションを維持する大きな助けになります。
私のセブ島留学時、最初の目標は「3ヶ月でTOEICスコアを100点アップさせる」でした。この目標があったからこそ、ホームシックで落ち込んでいても「いや、今日も勉強しなきゃ」と奮い立たせることができました。
また、目標は勉強面だけでなく、生活面でも設定すると良いでしょう。例えば、「週に1回は現地の人と英語で30分以上会話する」「1ヶ月に1回は新しい場所に旅行に行く」など。これらの目標が、日々の生活に刺激を与え、ホームシックを紛らわせてくれます。
目標を立てる際のコツは、具体的で測定可能なものにすること。そして、達成したら自分へのご褒美を用意するのも良いでしょう。私の場合、TOEICスコアが上がったら、念願のグレートバリアリーフツアーに行くと決めていました。この「ご褒美」があることで、さらにモチベーションが上がりました。
目標を持つことで、「なぜ自分がここにいるのか」を常に意識でき、ホームシックに負けない強い心を育むことができるのです。
ホームシックの一因は、慣れ親しんだ日本の生活リズムが崩れることにあります。そこで効果的なのが、新しい環境に合わせた新しい習慣を作ることです。
私がオーストラリアのワーホリ中に始めたのは、朝のジョギングでした。日本ではほとんど運動をしなかった私ですが、現地の友人に誘われて始めてみると、これが意外にも楽しい。朝日を浴びながらビーチを走る爽快感は格別で、次第にこの習慣が楽しみになっていきました。
また、セブ島留学中は、毎晩寮のルーフトップでギターを弾く習慣をつけました。初めは一人で弾いていましたが、やがて他の留学生も集まってきて、小さな音楽セッションに発展。これが、新しい友達を作るきっかけにもなりました。
新しい習慣を作ることで、現地の生活リズムに自然と溶け込めるようになります。そして、その習慣が楽しみになれば、ホームシックを感じる暇もなくなるでしょう。あなたなりの新しい習慣、ぜひ見つけてみてください。
ホームシック対策として、「日本のことを忘れる」というアドバイスをする人もいますが、私はむしろ逆だと考えています。定期的に家族や友人と連絡を取ることで、安心感を得られ、むしろホームシックを和らげることができるのです。
私の場合、毎週日曜日の夜に家族とビデオ通話をする習慣をつけていました。家族の顔を見て、何気ない日常会話をすることで、不思議と心が落ち着きました。また、友人とはLINEでこまめにメッセージを交換。彼らの日常を知ることで、「取り残される不安」も和らぎました。
ただし、連絡を取りすぎるのも逆効果です。私は最初、毎日のように日本に電話していましたが、それがかえってホームシックを悪化させてしまいました。適度な頻度で連絡を取ることが大切です。
また、日本の家族や友人に現地での体験を話すことで、自分の成長を実感することもできます。「へえ、そんなことができるようになったんだ」という反応が、自信につながるのです。
つながりを維持しつつ、現地での新しい生活を楽しむ。このバランスを取ることが、ホームシックを乗り越える鍵となります。
留学生活は、日々が挑戦の連続です。その中で、小さな達成を認識し、自分を褒めることが大切です。これが、ホームシックを乗り越える大きな力になるのです。
私がセブ島留学中に始めたのは、「週間達成リスト」でした。毎週日曜日に、その週の小さな達成を書き出し、自分にご褒美をあげるのです。例えば:
こうした小さな達成を認識し、祝うことで、自信が積み重なっていきます。そして、「ここでの生活も悪くない」という前向きな気持ちが芽生え、ホームシックを和らげてくれるのです。
自分への褒め方、ご褒美の与え方は人それぞれ。あなたなりの方法を見つけて、留学生活の中の小さな喜びを大切にしてください。
ホームシック、確かにつらい経験です。でも、この感情と向き合い、乗り越えることで、私たちは大きく成長できるのです。
私自身、3回の海外生活でホームシックと戦ってきました。その度に落ち込み、帰国を考えたこともあります。しかし、ここで紹介した方法を実践することで、少しずつ乗り越えていくことができました。
そして今、振り返ってみると、あのホームシックこそが、私を大きく成長させてくれたのだと感じています。異文化の中で自分と向き合い、新しい友人を作り、小さな目標を達成していく。その過程で、私は以前より強く、柔軟になれたのです。
留学はあなたの人生に大きな影響を与える、かけがえのない経験です。ホームシックに負けそうになったら、それは単なる「苦しい時期」ではなく、「成長のチャンス」だと捉えてみてください。
この記事で紹介した方法を参考に、あなたなりのホームシック対策を見つけてください。きっと、素晴らしい留学生活が待っているはずです。Enjoy your journey, and good luck!